オゾンジェルについて

オゾンは半減期が短く保存がきかないため、長期保存・皮膚に塗布して長時間効果を発揮させることが難しい物質です。
この短所を克服するべく、オゾンを植物グリセリンに溶かし込み、長期保存・適用範囲の拡大を可能にしたものが「オゾン化グリセリン（オゾンジェル）」です。
日米特許を取得したこの技術により、オゾンを含んだクリーム（軟膏）が皮膚用・口腔用化粧品として登録され、歯科のみならずアトピーやニキビなどの皮膚トラブルや、加齢によるシミ・シワ・たるみのケアに使用されています。

オゾンジェルに関する様々な研究

褥瘡や外科的処置による創傷や、加齢によるシミ・シワ・たるみに対するオゾンジェルによるケアについて、様々な研究が行われています。
以下は、その研究によって得られた実験データです。

殺菌効果

『昭和歯誌24,103-109,2005』で、オゾンジェルには細菌から真菌まで幅広い殺菌スペクトルがあることが認められました。

コラーゲン生成

大阪歯科大学との共同研究により、オゾンジェルがコラーゲンの生成を促進することが確認されました。

Human gingival fibroblasts were exposed to media containing 0.5 ppm ozone. Data have been provided as means ± SD(n=5). **p<0.01, analyzed with a Student’s t-test(vs. controls).
Figure:Effects of ozone on collagen type-1 production by human gingival fibroblasts.

出典：The Effect of Ozone on Collagen Type-1 and Inflammatory Cytokine Producion in Human Gingival Fibroblasts

アンチエイジング

慶應義塾大学の研究で、オゾンジェルがシワ・シミに有効と言われているHSP70を高めることがわかりました。

出典：紫外線に対するヒートショックプロテイン70の皮膚保護効果とオゾンジェル
　　　J Oral Fun Wat 6,1,2014

創傷治癒効果

オゾンジェルによる創傷治癒促進効果の実験データです。殺菌効果と治癒力を高める効果が確認できました。

出典：オゾンジェルによる創傷治癒促進効果の病理組織学的研究
　　 　j Oral Fun Wat 5,1,2004

また、オゾンジェルは短期間で止血効果を発現することが認められました。

Figure：Effect of local hemostatics on bleeding time.
Bleeding time contains immersion time of 30 seconds. Each column indicates mean S.D. *:significant difference from the control at p<0.05(Student’s t-test). NS:normal saline, Gl:glycerin, OG:ozonated gel, OW:ozonated water, BS:Bosmin solution, LT:liquid Thrombine, TD:TDZ dental solution, AW:acid water.

出典：Local Hemostatic Effect of Aqueous Ozone in Cutting Wound Surface
　　　Journal of Hard Tissue Biology 23,2,2014,245-248